よくニュースで聞く、ドル円のアメリカの10年国債の関係について解説していきたいと思います。
FXで収益を上げていくためには、アメリカの10年国債の動向はかならずチェックしておきましょう。アメリカの10年国債の金利が変化する→ドル円の価格が動くという流れで価格は変化しております。
では、なぜアメリカの10年国債の金利は変化するのか?こういった部分について疑問を持てるとトレードの理解も深まってくると思いますので是非最後まで見ていってくださいね。
ドル円の価格はアメリカの10年国債の金利と連動しているのか?
こちらの下の赤色のチャートは、アメリカの10年国債と日本の10年国債の金利差を表しているチャートになります。
今現在のアメリカの10年国債の金利は、2.962%
今現在の日本の10年国債の金利は0.245%
2.962-0.245=2.717%
いまのアメリカの日本の10年国債の金利差は2.717%ということになります!
この金利が高い通貨の方が魅力があるので、ドルが買われて、円が売られて結果的に円安になる。というのがいまの円安の原因です。
チャートを比べてみるとわかる通り、ドル円の価格とアメリカの10年国債と日本の10年国債の金利差は連動しています。ほぼ、連動しています。(局所的に円安が進みにくくなっている場面もあります)
いま日本の10年国債は指値オペをしているので、0.25%以上上がることはありません。この長期国債の動きというのは本来需要と供給で決まるものなので政府が介入してくるというのは歴史的に見ても珍しいことです。
政策金利は政府が決めることができるのですが、長期金利まで政府が介入してくるということはそれほど日本の経済は長い期間成長していないということを示しており、金利を上げてしまうと政府の借金が増えてしまうので政府(日銀)も、なるべく現状の政策を維持したいのでしょう。
逆にアメリカの長期国債の価格は政府が介入するようなことはせずに、マーケットの需要と供給によってきまっています。では、アメリカの長期国債はどのようなメカニズムで動いているのでしょうか?
アメリカの長期国債の値動きはどうやって決まるの?
アメリカの10年国債の価格も日々連動しています。国債もマーケットで日々売り買いされており、金利が上昇したり、下落したりしています。
政策金利+将来のインフレ予想=10年国債の金利が決まる
と言われています。
複合的な要因も含むので断定することはできませんが、現状の政策金利と今後アメリカのインフレが続きそうだ!と思う人が多ければ、長期債の金利は上昇して価格は下落していきます。
こちらはマーケットが今後のアメリカの政策金利がどのくらい上がりそうなのか?を予想した数字になります。
2022年の12月14日の政策金利の発表時には、2.75-3.00%まで政策金利が上昇すると予想している人が50.9%います。
現状のアメリカの10年債の金利が2.9%ですので、おおむねマーケットの予想ぐらいの金利まで上昇しているということになります。
逆にまだまだアメリカのインフレは抑えられそうになく、更に利上げが必要だとマーケットが判断すれば10年債の金利が上昇して、日本の10年債との金利差が広がり円安が更に進んでいきます。
ただ、直近のドル円の動きを見てみると、円安の動きもかなり上値が重くなってきたように感じます。アメリカのインフレもずっと続くわけではないので、政策金利が上がりインフレが収まってくると投機で集まった資金が一気に逃げて急激な円高になる可能性が高くなります。
2022年は一気に円安が進みましたが、金利が一気に上がっているドルに対して世界的に流動性があり安心して売れる通貨が「円」であったのが理由で一気に円安に進んだと私は考えておりますので、2022年の後半にはある程度の円高に振れる場面が出てくるのではないかと思っています。
そういった時は、かなりの勢いで円高に振れることが考えられるので、常にアメリカの10年国債の利回りがどのように変化しているのか注視しておく必要があります。そういったチャンスを上手く捉えることができればFXでも利益を積みかさねていくことができます。
しかし、未来を予想することは不可能です。FXというのは、あくまでいろいろな要因を加味した上で確率が高いところで資金管理を守りながらトレードしていけば資金は増えていきます。資金管理を無視したり、ギャンブル的なトレードをしていけば必ず破産します。その時に大切になってくるのがメンタル管理です。人は感情で動く生き物なので、その時の感情を上手くコントロールしてルール通りに行動ができれば自然に勝てる様になります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ドル円がどういう要因で動くのか理解すれば、FXの理解も更に深まりファンダ的な判断とテクニカルの分析を組み合わせてトレードしていけると思います。
是非参考にしてみてください。